沢辺茶園のお茶といえば、甘みのあるまろやかなコクが自慢の『深蒸し茶』。それは一度飲んだら他のお茶では味わうことのできない深みと豊かな香りを持つつくばを代表するお茶だ。「畝の幅を通常より広くすることによって採光を多くし、風通しをよくする。そうすることによって、生産量は減るが味はよくなる。それでもまだまだ自分の納得のいくお茶はできませんね。」と話す澤辺さん。「もともとうちはタバコを栽培していたんです。お茶の製造・販売をするようになったのは私の代になってからなんですよ。」
澤辺さんがお茶作りを始めるきっかけとなったのは、冬の農閑期に静岡でミカンの収穫作業を手伝ったこと。その農家ではお茶も製造していたこともあり、何度か行っているうちに「茨城でもお茶作りを始めてみたら?全面的に協力するから」と言われ、澤辺さんはそのとき、「自分でお茶を作って加工販売がしたい」と思ったという。
澤辺さんの一番のこだわりは、良い土づくり。そして徹底して安心安全なお茶を作るということ。お茶の葉っぱ一枚一枚心を込めて大切に育てている。「努力をすればするだけ、お茶はそれに答えてくれる。さまざまな工夫をしながら、良いものを常に追求し続けていけることがこの仕事の魅力ですね。」